性犯罪の実態に合わせた刑法改正の要綱案が国の法制審議会でまとまりました。
改正の内容は、
①16歳未満に接近する罪の新設
➁撮影罪の新設
③暴行・脅迫要件の拡大
④性交同意年齢の引き上げ
⑤時効の見直し
があげられます。
具体的には、
①16歳未満に接近する罪の新設
性的な目的で子どもに近付き、手なずけて心理的にコントロールすることを取り締まるための罪が新設されます。
SNSで被害に遭う子どもがいることから新設される運びとなりました。
16歳未満の子どもに対してわいせつ目的で、だましたり誘惑したり、お金を渡す約束などをして会うことを要求した場合や実際に会った場合、わいせつな写真を撮らせてSNSやメールで送るよう求めた場合にも罪に問えるようにします。
ただし、被害者が13歳から15歳の場合は、5歳以上の年齢差があることが処罰の条件となります。
➁撮影罪の新設
いわゆる盗撮を防ぐため、わいせつな画像を撮影したり、第三者に提供したりする行為などを取り締まるために新設されます。
③暴行・脅迫要件の拡大
明らかな暴行・脅迫がなくても被害を受けたという被害者がいることから、暴行・脅迫以外に強制性交や準強制性交の罪が成立する行為を規定します。
強制性交罪に問われる8つの行為として、暴行脅迫、心身に障害を生じさせる行為、アルコール・薬物接種、意識がはっきりしていない状態、拒絶するいとまを与えない、恐怖・驚愕させる、虐待による心理的反応がある、地位に基づく影響力で受ける不利益を憂慮させる、を示しています。
これらのいずれかの要件を満たして性行為をすると、強制性交罪に問えるようにします。
④性交同意年齢の引き上げ
性行為の同意を判断できるとみなす年齢について、現在の「13歳以上」から「16歳以上」に引き上げます。
ただし、被害者との間に5歳以上の年齢差がある場合にのみ適用されます。
したがって、たとえ16歳未満の者が望んでいたとしても、5歳以上年上の者が16歳未満の者と性行為をすると罪に問われることになります。
⑤時効の見直し
強制わいせつ、強制性交などの罪の時効を5年延ばします。
被害者が18歳未満の場合は、18歳になるまでの間は実質的に時効が進まないとする考えも示されました。
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