【弁護士が解説】水源が外国人に買われたら取り返せる?強制収用はできるのか

「水源地が外国人に買われているらしい」
そんなニュースや噂を耳にして、不安に感じたことはありませんか?

 

では実際に、外国人に買われた水源地は“強制的に取り返す”ことができるのでしょうか?

弁護士の視点から、わかりやすく解説します。

 

まず結論からいうと、

外国人が所有しているという理由だけでは、土地を取り上げることはできません。

日本では、外国人であっても土地の所有は原則自由です。

これは、日本国憲法が保障する「財産権」が非常に強く守られているためです。

 

では「強制収用」はできないのか?

 

ここで出てくるのが、土地収用法 です。

この法律により、一定の場合には土地を強制的に取得することが可能です。

 

ただし条件はかなり厳しく、

  • 公共の利益のための事業であること(例:ダム、水道、道路など)
  • 正当な補償を支払うこと
  • 収用委員会の手続を経ること

が必要になります。

 

 

よくある誤解ですが、「水源が不安だから」「外国人が持っているから怖い」といった理由だけでは、強制収用はできません。

 

では、日本は何もできないのでしょうか?

 

実はそうではありません。

現在は、重要土地等調査法などにより、

  • 利用状況の調査
  • 不適切な利用への勧告・命令
  • 罰則

といった形で、「所有」ではなく「使い方」を規制する仕組みが整えられています。

 

例外的に収用が認められるケースもあります。

 

例えば、

  • 水道事業として利用する
  • ダム建設を行う
  • 防災インフラとして必要

といった具体的な公共事業の必要性がある場合には、国籍に関係なく収用が可能です。

 

この問題は、

  • 安全保障
  • 財産権
  • 国際的な公平性

がぶつかる非常に難しいテーマです。

 

現行法は、所有権は守るけれども、使い方は規制する、  というバランスをとっています。