2025年7月20日、夕方の山手線。
乗客の女性が使っていたモバイルバッテリー(スマホ充電用のアレ)が突然発火!火と煙が車内に充満して、乗客はパニックに。5人がケガをし、山手線が一時ストップして、約9万8000人に影響が出たとのこと。
ニュースで見て、ゾッとした方も多いはず。
では、この場合、「誰に責任があるの?」「損害賠償ってどうなるの?」と気になる方もいると思うので、ざっくり解説します!
誰が悪いの?責任はどうなるの?
① モバイルバッテリーを使っていた人の責任は?
今回のケースで最初に注目されるのは、このバッテリーを使っていた本人の管理責任。
もちろん、「充電してただけ」で火を出すなんて普通は思わないですよね。でも、
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安全な製品かどうか(信頼できるメーカー?)
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高温の場所で使ってなかったか?
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規格外のバッテリーじゃなかったか?
こういった点をきちんと気をつけてなかったとすれば、ある程度の過失があったとされることも。
② JR東日本は悪くないの?
鉄道会社には「乗客の安全を守る義務」があります。
今回、避難誘導のアナウンスがうまくいかなかったとか、初期対応が遅かった、なんてことがあれば、場合によっては鉄道会社にも責任が問われることもあります。
ただ、基本的には「発火は乗客の持ち物から」なので、JR側に重い責任があるとは限りません。
③ バッテリーを作ったメーカーに責任は?
実は、こういう場合にいちばん訴えられやすいのが製造メーカー。
製造物責任法(PL法)っていう法律で、「欠陥商品によってケガしたら、メーカーに責任あり」ってことが定められてるんです。
だから、もし「ちゃんと使ってたのにバッテリーが勝手に爆発した」ってことなら、メーカーに対して損害賠償を請求できる可能性が高いです。
弁護士からのちょこっとアドバイス
▶ モバイルバッテリー、ちゃんと選ぼう!
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安いからって、よく分からないメーカーのものは避けましょう。
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「PSEマーク」っていう日本の安全マークがついてるかどうかをチェック!
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取説もちゃんと読みましょう。
▶︎ 電車での充電はほどほどに
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発火なんてめったにないとはいえ、車内での充電は注意。
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混雑時や、電車の中で寝てる間の充電はやめといた方が安全かも。
最後に
今回の火災事故、ひとつ間違えばもっと大きな被害になってたかもしれません。
ちょっとした不注意が、思わぬトラブルにつながることも。
弁護士としては、
「誰が悪いか」だけじゃなく、「これからどうすれば同じ事故を防げるか」を考えることが大事だと思っています。