今回は、「事業承継」についてお話しします。
「ウチの息子は継ぐ気がない」
「従業員に継いでほしいけど、資金や責任を考えると気が引けるみたいで…」
「そもそも誰に何をどこまで引き継げばいいのか分からない」
このようなお悩みをかかえる社長に向けた記事です。
◎なぜ「今」事業承継を考える必要があるのか?
中小企業庁の調査では、社長の平均年齢は60歳を超え、
後継者が決まっていない会社は約3分の2とも言われています。
後継者がいないまま社長が体調を崩してしまったら…。
銀行との取引や取引先との契約に支障が出て、最悪の場合は会社が止まります。
これは「引退」ではなく、“緊急時”の問題なんです。
◎誰が「後を継げるのか」を整理する
事業承継には、主に以下の3つのパターンがあります。
-
親族内承継(例:長男に引き継ぐ)
-
社内承継(例:右腕の専務に継いでもらう)
-
第三者承継・M&A(例:同業者に売却)
それぞれに、相続税、贈与税、株の移転、経営権の移行、従業員との関係性の調整など、多くの法的・実務的ハードルがあります。
とくに「株の問題」は見落とされがち。
たとえ「お前に任せる」と口で言っても、株式の名義が変わっていなければ、法的には何も変わっていません。
◎弁護士ができること
山口統平法律事務所では、中小企業の経営者の皆さまに対して、次のようなサポートをしています。
-
事業承継に向けた法的整理(株式、契約、知的財産など)
-
後継者との意思確認、同意形成
-
他士業(税理士・司法書士等)との連携
-
将来の“争族”リスクを回避するための遺言や民事信託の活用
弁護士だからこそ、「万が一の争い」まで想定したリスクマネジメントが可能です。
◎最後に:一緒に「経営のバトン」を渡す準備を
会社は社長一人で作ったものではありません。
取引先、従業員、そして家族…多くの人の想いと信用の上に成り立っています。
そのバトンを、次の人へ無理なく、そして安心して渡すために。
まずは、10年後の自分に感謝される「準備」を始めてみませんか?
気になる点がございましたら、お気軽にご相談ください。